ウィスコンシンカード分類課題

experiments/behavior/wcst
5-13-2017 updated

  1. 概要: Wisconsin card sorting task とは

広告

概要: Wisconsin card sorting task とは

ウィスコンシンカード分類課題 (Wisconsin card sorting task; WCST)とは、強化学習の 状況の変化に直面した際の柔軟さ を意味する set shifting の能力を測るための課題である (1)。

課題には、図のようなカードが使われる (2)。テストの手順は次の通り。

Wisconsin card sorting task

  1. 被験者は、手持ちのカード (右図の例では、赤の十字が 2 個ついたもの) を分類するように求められる。
  2. カードは図形の色、形、数によって分類できるが、被験者はどのカテゴリーを用いるべきか知らされない。
  3. しかしながら、カードを分類するときに被験者はその分類が正しいかどうかを知らされるので、現在の分類基準が何であるかを学習することができる。
  4. 10 枚のカードが分類された後、分類基準が変えられて同じ作業が始まる。
  5. このテストで高いスコアを得るためには、次のカードの分類をするにあたって、前に出たカードや起こした間違いの記憶を使わなければならない。

Prefrontal region (PFC) に損傷のある人は、分類基準が変わったときに新しい基準に適応できず、古い基準を使って分類を続ける。ただし異常は PFC のみでなく、PFC とその他多くの領域の相互作用と関連している (2D)。


広告

コメント欄

フォーラムを作ったので、各ページにあるコメント欄のうち、コメントがついていないものは順次消していきます。今後はフォーラムをご利用下さい。管理人に直接質問したい場合は、下のバナーからブログへ移動してコメントをお願いします。


References

  1. ベアー コノーズ パラディーソ. 神経科学.

イラスト、コラムが充実した神経科学の本。生化学の教科書に例えるなら、雰囲気としてはヴォートよりもハーパーの生化学に近い。

ニューロン、グリア、活動電位といった神経科学の基本から、精神疾患やシナプス際構築など、かなり specific な話題にまで展開している。動物の行動実験についても例がたくさん載っているが、あくまで神経科学に関係する範囲で扱われており、実験方法の詳細が載っているわけではない。

また、付録としてヒトの脳の詳しい図が載っているのも役に立つ。よく見る地図だけでなく、血管の分布や様々な断面が載っていて、構造を理解しやすい。


  1. "WisconsinCardSort" by PEBL developers - http://pebl.sourceforge.net/battery.html. Licensed under パブリック・ドメイン via ウィキメディア・コモンズ.
  2. Walz and Gold 2007a. Probabilistic reversal learning impairments in schizophrenia: further evidence of orbitofrontal dysfunction. Schizophr Res 93, 296-303.