HSP47: コラーゲン特異的な分子シャペロン

protein_gene/h/hsp47
6-15-2017 updated

  1. 概要: HSP47 とは

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概要: HSP47 とは

HSP47 は小胞体に局在するタンパク質で、コラーゲンに特異的な分子シャペロン であると考えられている (1)。小胞体局在シグナル KDEL 配列をもっている。


コラーゲンの生合成における機能

コラーゲン collagen は、三重らせん triple helix 構造をとる疎水性の高いタンパク質であるが、おそらく N および C 末端のプロペプチドの存在によって、細胞内で凝集せず、プロコラーゲンとして細胞外に分泌される (1)。細胞外では、両末端のプロペプチドが切断されてコラーゲン線維を形成し、細胞学マトリックス extracellular matrix として機能する。

HSP47 は、このコラーゲン生合成過程において次のように働く (1)。

  1. プロコラーゲンは翻訳と同時に小胞体へ挿入されるが、ここに HSP47 が結合しており、翻訳および輸送に関わっていると考えられている。
  2. プロコラーゲン鎖の折りたたみ、修飾。
  3. Chain selection: コラーゲンには多くの分子種があり、ヘテロな 3 重らせんを形成することがある。この鎖の選択機構は未知であるが、プロペプチド鎖に対する HSP47 の親和性に差があるという報告もあり、HSP47 が選択に関与している可能性がある。
  4. 小胞体内でコラーゲンを分解、凝集から守る。また、異常なコラーゲンが分泌されるのを防ぐ。
  5. HSP47 は、プロコラーゲンのみでなく 3 重らせんを形成した成熟コラーゲンにも結合する。この結合は、小胞体からゴルジ体への輸送に関わっていると考えられている。
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References

  1. 細川 1997a. HSP47 による小胞体におけるコラーゲン生合成の調節. 細胞工学 16, 1282-1287.