てんかんの概要

UBC/immunology/epilepsy

このページの最終更新日: 2024/02/14

  1. 概要
  2. てんかん治療薬としてのハーブ製品

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概要

てんかんは、体を急激に震わせたり、緊張させたりする発作を引き起こす神経性脳障害である。てんかんの総合罹患率は 100,000 人年あたり 61.4 人と推定され、その発生率は低/中所得国で高く ( 139.0)、高所得国で低い (48.9) (1)。

患者の約 3 人に 1 人は薬剤耐性てんかんを患っており、したがって薬剤で発作を制御できない (2)。

カンナビジオール、薬用マリファナ、フランキンセンスなどの特定のハーブ製品を使用する患者もいる。特定のビタミン、瞑想、運動、十分な睡眠、ストレス解消も発作を軽減する。

てんかん治療薬としてのハーブ製品

大麻は、11 世紀のペルシャで既にてんかんの治療に使われていた。

CBD は、全般に大麻よりも安全で優れた抗てんかん薬であるとされる。CBD の抗てんかんメカニズムは完全には解明されていないが、興奮性グルタミン酸作動性神経伝達の ECS 依存性阻害によってニューロンの興奮を低下させる (3)。犬やラットでもその効果は確認されている。

フランキンセンス (乳香, frankincense) は、ボスウェリアと呼ばれる木の幹から取れる樹脂で、石鹸、ローション、オイル、香水などにも使われる物質である。てんかんのモデルラットで発作 が軽減されたとする報告がある (4)。

カモミールティーに使われる M. chamomilla から単離されたフラボノイドであるアピゲニン apigenin は、抗けいれん作用を示す (5)。天麻茶は中国で古くから利用されてきたが、安全性と有効性の研究が不足しているため、現代医学での利用は制限されている。


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References

  1. Beghi, 2020a. The epidemiology of epilepsy. Neuroepidemiology 54, 185–191.
  2. Baghersalimi et al., 2021a. Personalized real-time federated learning for epileptic seizure detection. IEEE J Biomed Health Info 26, 898-909.
  3. Sharma et al., 2019a. A preliminary study of the effects of cannabidiol (CBD) on brain structure in patients with epilepsy. Epilepsy Behav Rep 12, 100341.
  4. Hosny et al., 2020a. Effect of frankincense oil on the neurochemical changes induced in rat model of status epilepticus. Clin Phytosci 6, 3.
  5. Xiao et al., 2015a. Review of the use of botanicals for epilepsy in complementary medical systems — Traditional Chinese Medicine. Epilepsy Behav 52, 281-289.

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