絶対配置の表示法:
光学異性体の DL, RS 表記について

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このページの最終更新日: 2024/02/14
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図 (1) は乳酸 lactate の構造である。これを例に、RS 表示のルールを示す。手順は以下の通り (2)。


  1. 不斉炭素 chiral carbon に結合した 4 つの原子団に 1 - 4 の優先順位をつける。原子番号の大きいものが高い優先順位をもつ。
  2. 優先順位のもっとも低い原子団を、紙面奥に配置する。
  3. 残った 3 つの原子団を優先順位 1, 2, 3 の順にみたとき、時計回りなら R 体、反時計回りなら S 体。

たとえば 右側の乳酸では、原子番号のもっとも低い H が優先順位 4 番で、これが紙面奥に配置されている。残りの 3 つの中では、原子番号 8 の O が優先順位 3 番、原子番号 12 の C が 1 番と 2 番になる。

C のように原子番号が同じときは、さらに隣の原子の番号を基準にして優先順位を決める。CH3 と COOH なら O に結合している COOH が 1 番になり、CH3 が 2 番である。

ここでは COOH, CH3, OH が時計回りに配置されているので、右側の乳酸は R 体、左側が S 体であるということになる。


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References

  1. By NEUROtiker (talk) - Own work, Public Domain, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=4380401
  2. 薬学まとめました. 1-2 5) 絶対配置の表示法. Link.