遺伝子レベルで解明された巧妙なメカニズムというサブタイトルがついている。 老化の意義についてはかつてより論争があり、「老化は遺伝子によって積極的にプログラムされている」とするプログラム説と、「老化は活性酸素などによるエラーの蓄積が原因である」とするエラー説が提唱されていた。 現在では、「活性酸素によるダメージと、それに対する遺伝子レベルの防御があり、そのそのバランスが老化の進行速度を決定する」という考えが主流である。 本書では、テロメア、p53、カロリー制限などの効果が遺伝子レベルで、しかしわかりやすく解説されている。著者は解糖系の亢進による寿命制御についてのユニークな論文を発表しており、この話題が日本語で読めるのも本書のメリットの一つだろう。 |
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