質量分析 Mass Spectrometry: 原理、種類など

experiments/protein/ms_overview
2018/07/24 更新


  1. 概要: 質量分析とは
  2. イメージング MS

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概要: 質量分析とは

主に ストライヤー生化学 (Amazon, ref 1) の説明から。

質量分析 mass spectrometry は、気相のイオンに対して最も簡単に適用できる方法である。イオンを電場 electric field 中に置くと、F = ma (m は質量、a は加速度) の力を受ける。F は 電荷の関数となる。a を測定することで、質量 m を決定する。

タンパク質 protein やペプチドの質量を決定したい場合、これらをイオン化する必要がある。2 つの方法が主に使われている。

  1. MALDI 法: Matrix-assisted lased desorption-ionization 法。特定の波長のレーザー光を吸収し、タンパク質をイオン化する マトリックス matrix を使う。
  2. ESI 法: Electrospray ionization 法。荷電した溶媒中にタンパク質を溶かし spray する。溶媒は蒸発し、タンパク質に電荷が残る。

タンパク質を気相化かつイオン化したのち、質量を決定する方法も複数ある。

  1. TOF 法: Time of flight 法。イオンは検出器の方向に電場で加速される。軽いイオンほど早く加速され、検出器に早く到着する。この時間から質量を算出する。

タンパク質以外の分子にも広く適用される方法だが、URL ではタンパク質実験に分類されている。


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イメージング MS

イメージング MS (imaging MS) は、組織切片の上にマトリックスを塗布することで、分子の同定と局在解析を同時に行う手法である (2)。Stoeckli らによる 2001 年の報告が最初らしい。

夾雑物が入るため定量性には欠けるが、パルスレーザーは 10 - 20 µm の間隔で照射できるため、細胞 1 個に含まれる分子を検出することが可能である。


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References

  1. Amazon link: ストライヤー生化学: 使っているのは英語の 6 版ですが、日本語の 7 版を紹介しています。参考書のページ にレビューがあります。
  2. ケムステーション, Imaging MS. Link: Last access 2018/07/24.
  3. Stoeckli et al. 2001a. Nat Med, 7, 493-496.