糖原性アミノ酸: 糖新生の原料になるアミノ酸

aa_carbo_lipid/aa/glucogenic
2018/02/26 更新


  1. 概要: 糖原性アミノ酸とは
  2. なぜ「糖原性」というのか
  3. 教科書による違い

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概要: 糖原性アミノ酸とは

糖原性アミノ酸 glucogenic amino acid とは、下の図 (2) のように分解されて下記のいずれかを生じるアミノ酸をいう (1)。ピルビン酸以外は、全て TCA cycle の中間体である。

  1. ピルビン酸
  2. α-ケトグルタル酸, α-ketoglurarate
  3. サクシニル-CoA, Succinyl-CoA
  4. フマル酸, Fumarata
  5. オキサロ酢酸, Oxaloacetate

なぜ糖原性というのか

糖原性 glucogenic という名前は、これらのアミノ酸を 糖新生に使える ことに由来している (参考: 糖新生のページ)。

糖新生はピルビン酸から グルコース を作る過程である。ホスホエノールピルビン酸 (PEP)、ピルビン酸、オキサロ酢酸、アセチル CoA の周辺は可逆・不可逆反応がありややこしいが、以下のようになっている。

  • 解糖系 では PEP からピルビン酸が不可逆、つまりピルビン酸から PEP は作れない。
  • 糖新生の際にはピルビン酸から PEP を作るが、これはカルボキシラーゼおよび PEP カルボキシラーゼによってオキサロ酢酸を介した迂回経路。
  • オキサロ酢酸は PEP およびピルビン酸と自由に変換可能。ピルビン酸 → オキサロ酢酸は補充反応。
  • アセチル CoA からピルビン酸は不可逆。図を見ると、アセチル CoA が一周回ってオキサロ酢酸になり、そこからピルビン酸になりそうに思えるが、これは考えないのか?
  • 実際に、TCA 回路 からは 2 個の CO2 が遊離するが、これはアセチル CoA 由来ではなく、オキサロ酢酸由来である (4)。よって、炭素レベルで考えるとアセチル CoA の炭素は糖新生に使われうることになる。


図は Wikipedia からのもの (2) であるが、ストライヤー生化学と概ね同じであることを確認済みである。


  1. Ala
  2. Cys
  3. Gly
  4. Ser
  5. Thr
  6. Trp
  7. Arg
  8. Glu
  9. Gln
  10. His
  11. Pro
  12. Ile
  13. Met
  14. Val
  15. Asp
  16. Phe
  17. Tyr
  18. Asn

すなわち、糖原性アミノ酸とは左の 18 種をいう (1)。タンパク質構成アミノ酸のうち、糖原性でないものは LeuLys だけである

Ile, Phe, Try, Tyr は糖原性かつケト原性である。



教科書による違い

ハーパー生化学では、Lys は糖原性かつケト原性のアミノ酸として記載されており、糖原性でないものは Leu のみになっている。あとでちゃんと確認する。


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References

  1. Amazon link: ストライヤー生化学: 使っているのは英語の 6 版ですが、日本語の 7 版を紹介しています。参考書のページ にレビューがあります。
  2. "Amino acid catabolism revised" by Mikael Häggström - http://commons.wikimedia.org/wiki/File:Amino_acid_catabolism.svg. Licensed under CC0 via Wikimedia Commons.
  3. Amazon link: ハーパー生化学 30版.
  4. TCA 回路、福岡大学ウェブサイト. Link: Last access 2018/02/26.